2004年10月30日

【地震土砂崩れ救出 報道の無邪気さ】「3人生存」テロップ。誤報はなぜ?
_見守る家族は喜びから突き落とされたはずで気の毒_

27日14:30頃〜 NHK総合・民放各局


新潟県中越地震によるガケ崩れで車内に閉じ込めれた母子3人。レスキュー隊による救出の模様がNHK・民放各局で生中継されていた。生存はムリなんだろうな・・と思いながらNHKでその模様を見ていたのだが、突然、隊員に抱きかかえられた子供の姿が。子供は自らの意思で隊員にしがみついている。「自らの意思」で。おー!生きてる!奇跡。スゲー。レスキュー隊もスゲーよ!ありがとう。え!じゃあ、ほかのふたりも!各局の映像を見比べた。テレビ朝日では「3人生存」のテロップ(タイトル)をバックに残るふたりの救出作業の模様を中継しつづけていた。他局が一人救出のテロップに留めていたことを後で思い返すことになるのだが、このときは「よかった。全員無事で。」と感激の面持ちでTVを離れ所用のため外に出た。
夜、帰宅すると状況は一変する。母親の死亡を確認。このとき、テレ朝以外のTV局が慎重な伝え方をしていたことを思い出す。さらに翌日、女の子の死亡を確認。後日の報道でふたりはほぼ即死だったことが判る。なんだかハラがたった。
なぜ「3人生存」のテロップがでたのか。勘ではあるまい。おそらく混乱した現場で隊員などから伝え聞いた情報が拠り所になったのであろうが「お粗末」極まりない。選挙速報で0時近くまで勝敗がもつれこんだ選挙区。あるTV局でようやく「当選確実」が出たのに最後まで票が開いてみたら結果「落選」ということが過去にあった。選挙速報では「どこよりも速い選挙速報」を各局が競っているように思われ、実際そうなのであろう。この「3人生存」のテロップが「どこよりも早く」手法を適用しての誤報であれば罪は重い。そんなちっぽけな功名心のために弄ばれた「状況を見守る家族の心情」を思いやると心が痛む。

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これは公になっているハナシではないので真偽は怪しかったりするのだが・・。地震のため陸の孤島と化した地域に報道陣が取材に赴き遭難。そして逆に被災者に助けられる出来事があった。というハナシをネット上で目にした。自分達だけでも大変な状況なのに余震のリスク下で報道陣の面倒までみるハメになった被災者。ただこんなハナシは大手メディアに載るはずもなく確認する術はない。

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どちらも「想像力のなさ」と「無邪気さ」が根本にあるように思う。悪意がありそうには思えない。@「3人生存のテロップをだす」→A「残念な結果に終わる」→B「家族のショックは増幅される」。わずか3手先だ。10手、100手先を読めという訳ではない。@「危険な地域に赴く」→A「遭難する」→B「救助者を危険に晒す(救助者にも家族はいるであろうに)」わずか3手先だ。10手、100手先を読めという訳ではない。最悪の結果は出ないという「無邪気さ」と「想像力のなさ」。なんとかならないものか。

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被災地の状況を伝えるのは、マスコミの重要な責務だ。みな注目している。
であればこそ、報道・取材には一層の慎重さ正確さが求められる。

posted by ゲーリー at 14:33 | 東京 ☔ | TrackBack(0) | 報道

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